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名古屋へひとり旅

一月の末日、名古屋に一泊二日の一人旅に出かけました。
目的は、東京で見逃した「岡本太郎展」を見に行くためです。
去年東京都美術館で開催されていたのですが見に行きたいと思っているうちに終わってしまっていたので、慌てて開催地を探すと名古屋の愛知県美術館で開催されて
いることを知りました。
せっかく行くのだから一泊してあちこち気になっているところを回ってみようかと名古屋行きを計画したのです。
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行きの新幹線から富士山が見えるとテンションは一気に上がります。
朝早く出たので10時ちょっとには名古屋駅に着きました。
名古屋ってあまり来たことが無いので土地勘はほとんどありません。
コロナ禍の真っただ中に何度か車で来ただけです。
まず駅と直結のホテルに荷物を預け、地下鉄東山線で「栄」という駅で降りましたが、土地勘がないものでGoogleマップを頼りに愛知芸術文化センター10階にある愛知県美術館に向かいます。
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岡本太郎は私にとっては「太陽の塔」「やたらテンション高い芸術家」というイメージでしかありませんでしたが、昔学生の頃学園祭で講演をしてくださって、興味半分で参加した私は「思ったよりふつーのおじさん」と思った記憶があります。お話の内容は、何しろ50年も前のことなのであまり記憶にありませんが、なんとなく気になるアーティストの1人ではありました。
会場内は混雑もなく撮影OKだったのでそのユニークな作品を写真にとれました。
「ピカソに影響を受けた」というだけあって,絵画はとても斬新で強烈でしたが、立体はどれも個性的でありながらもなぜか見ているとほのぼのとしてきます。
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なるほど、ティーセットも岡本先生が描くとこうなるのね。
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彼が提唱した「対極主義」は若いころはあまり理解できなかったけれど、いまこうして真摯に向き合うととてもよく理解できる気がします。
私も古稀に近くなっていろいろと人生経験を積んだってことでしょうか・・105.png
彼は自分の絵を売ることを嫌ったそうで、それはその絵が誰かのものになってしまうとたくさんの人に見てもらえなくなると考えたそうです。
ですから壁画とかタイル画とかで公共の場所を彩り、大勢の人に見てもらえる仕事を好んだそうです。
そういえばテレビにも良く出ていました。
お酒のCMで「グラスの底に顔があったっていいじゃないか!」なんて言っていましたっけ。
そうそう「芸術は爆発だ!」 有名な言葉です。
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それにしてもこんなにたくさんの作品を一度にみられるのは本当に珍しいことです。
名古屋まで来て、本当に良かった~。

そのあとはまた迷いながら駅に戻り隣の「新栄駅」まで行き、横山美術館へ向かいました。
なんか・・・道案内や乗り換えのの表示が少なく、わかりづらくてちょっと苦労しましたが。

横山美術館は数年前に一度来たことがありますが、何しろ名古屋は道路が広いので道を渡ったりするのに東京の田舎暮らしの私にはちょっと戸惑います。
信号が青になって渡るときに「青の間に渡り切れるかしら?」と不安になったりして・・・・・。
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この美術館は明治以降の日本の陶磁器のコレクションが展示してあり、その数の多さには圧倒されます。
今回は企画展として「東京・横浜焼展」を開催していました。
やはり土地柄オールドノリタケの作品が多いみたいです。優雅なポートレートの周りに豪華な金彩が施され、その上にジュールなどの装飾がついた作品。その装飾も気が遠くなるほどの手の込みようで・・・・しかし、私が信じられないのは、その真ん中のポートレートが転写紙だということです。
これだけ装飾に手間をかけるのなら真ん中のポートレートを手描きにした方が良かったんじゃない?なんて思ってしまいます。
でも、そのころの転写紙ってとても高価だったそうで、その高価な転写紙が貼ってあるってことだけで価値があったそうです。
今では信じられませんが。

それとここの美術館で面白いのは「墨田焼」が結構展示してあります。
墨田焼とは明治~昭和に瀬戸出身の陶芸家が隅田川沿いに窯を開き立体的な造形物を張り付ける「高浮き彫り」という技法をおおく作ったものです。
子供が大勢貼りついていたり猿や植物が張り付いていたりと、そのユニークな立体物は一見の価値あり、です。
見学者は私1人で、「全フロア独り占め」なのですが、各フロアとも電気が消えていて私が入っていくと人感センサーでパッと明るくなるので、ちょっとコワかった103.png

そして名古屋陶磁器会館を見学し、去年マスタークラブの展示会でブースを出して下さった三田村商店さんにご挨拶をしました。

今夜は味噌カツでもひつまぶしでもなく、松花堂御前にしました。純米吟醸酒付きです。えへへ・・・110.png
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ホテルは高層階なので名古屋の夜景が良く見えます。
地震が来たらどうしよう・・・・・・なんて、考えない、考えない!!
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2日目はゆっくり起きてホテルの朝食会場へ。
・・・と、ビュッフェのお料理の中にひつまぶしがあるではないですか。
「鰻はうな重でなくちゃね。」なんて思っている関東人の私も「どれ、名古屋に来たんだからちょいと食べてみるか」とちょっとだけひつまぶしを頂きました。

今日は徳川美術館へ行くことに決めてあります。
名護屋城はもう2回行ったことがあるので今回は行きません。
「名古屋観光ルートバスめーぐる」の1日乗車券を買い、ゆっくり回ることにしました。
今日は雨こそ降っていませんが、お天気は曇りでそこそこに寒い!
美術館は常設展のみの展示でしたが、それでも徳川家の「本物」の美術品をを見るのは楽しいです。
でも撮影はNGでした。
どうする家康?!!!
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お腹もちょっと空いてきたので蘇山荘できしめんを頂くことにしました。
関東育ちの私にはちょっと甘めの味付けでしたが、お庭を見ながらのお食事は気持ちがいいものです。
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バスの時間がかなりあるので徳川園で池泉回遊式だという日本庭園を散策することにしました。
水琴窟があります。この間テレビでやっていたっけ・・・・とひしゃくで水を流してみると・・・・・コロンコロン・・・・・。
あーら、聞こえました・・・いい音!
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また観光ルートバスに乗ります。循環バスなので駅までは1時間近くかかりますが急ぐ旅ではありません。
名古屋の街並みを見ながら走ります。
「ノリタケの森」で降りることにいたしましょう。
せっかっく名古屋に来たのだし、前回来た時には閉館間際でゆっくり見られなかったしね。

お天気も悪く人もいないので閑散としていて寂しいです。
「ウェルカムセンター」は無料ですが、クラフトセンターは65歳以上は300円です。
写真撮影NGのサインがあります。
磁器の制作過程はあちこちで何度も見ているのでゆっくりとスルーします。
2階の絵付けコーナーは、何度見ても気になります。
体験をしている人がいるのでちょっとのぞき込んだりして「楽しそうだなぁ・・・」とか思いながらこっそり見学です。
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3階4階のノリタケミュージアムは、さすがノリタケさんです。製品の歴史が順を追って展示してあり見ていても楽しいです。
ここは写真撮っても良かったのでしょうか?
遠慮してしまいました。残念!

ショップものぞいたりして帰京前のひと時を楽しみました。
そうそうクーポンを頂いたので、お土産を買うのを忘れないようにしないと。





by matsurika-art | 2023-02-06 23:43 | 展示会/展覧会のこと

ポーセリンアート(上絵付け)に関するちょっとした話題、ささやかな日々の出来事などを気ままに綴っています。

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