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アメリカ/IPAT in サンフランシスコ

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8月12日
サンフランシスコに出発です。
家を出た途端に腕時計を忘れたことに気がつき、あわてて取りに帰ったのを皮切りに、ドタバタの出発劇がスタートしました。
最寄りの駅から電車に乗ろうとした途端、携帯を忘れたことにきがつき慌てて主人に電話を・・・・しようとしましたが、今は駅には公衆電話ってものがないのです。改札を出て探し当て、やっと連絡して駅まで持ってきてもらいました。
乗ろうとしていた新宿からの成田エキスプレスには間に合わず、東京駅から何とかして乗り込むころには何だか情けなくなって涙が出てきそうになりました。

それでも、茨城教室から参加する2人の生徒さんたちと成田で会うころには、気分を持ち直し出発することができました。

サンフランシスコは20年くらい前に家族旅行で行ったことがあり本当に美しい街だということは知っていますが、今回は何しろ目的がコンベンションですからあまり観光を期待してはいけません。・・・なんて言いながら、それでもちゃんとツアーは申し込んであります。

アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_9203872.jpg成田からサンフランシスコまでの飛行時間は約9時間、日付変更線を越えるので同日の朝に到着です。猛暑の日本とは違い湿気もなくかなり涼しく感じました。会場のマリオット・サンマテオホテルは空港から近いところにありますがダウンタウンからはかなり離れているので、皆さんご存じのあのビクトリアンハウスが立ち並ぶ街並みはどこにも見えません。


アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_9212292.jpgホテルに着くと懐かしい顔と次々に再会し、今度は大騒ぎの到着劇が繰り返されます。しかしこれから一週間お会いするわけですから
ほどほどにしないと疲れてしまいます(笑)。
この日は早々とレジストレーションをして、大きなバッグに入ったレジストレーションキット(?)を受け取りました。
それにしても今回の袋はデカイ!!
次々といろいろなものが現れます。



2日目
アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_9302176.jpg今日は観光ツアーに行きます。大型のバスですが、さすがサンフランシスコ、満席です。
かなり涼しいので皆さん今日は薄手のコートを着ています。
霧のかかったダウンタウンを抜け、ゴールデンゲートブリッジを渡るころには霧はますます濃くなり、周りの景色は全く見えなくなりました。




アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_9305129.jpgしかし霧の中のゴールデンゲートブリッジもなかなかのものです。お決まりのシャッターポイントでそれぞれに記念写真を撮り次の場所に移動します。ちょっとお買い物をして、今度はフェリーでフィッシャーマンズワーフに渡ります。
陽が当たると今度は暑く、みなさんコートを脱ぎ更にセーターも脱ぎます。まるで筍の皮を剥くような感じです。



アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_931149.jpgフィッシャーマンズワーフのピア39でお昼にすることにしました。やっぱりシーフードですね。パンに入ったクラムチャウダーはとても量が多いと思いましたが、結局完食してしまいました。






アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_927859.jpgまるでディズニーランドに来たようなかわいいお店を覗きながら、アルカトラズ行きのフェリーの時間まで自由行動です。






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アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_932452.jpgアリカトラズは映画「The Rock」で有名な、かつては脱獄不可能と言われた刑務所です。フェリーで着いたその島は観光客で一杯でしたが、オーディオガイドは大変面白く、効果音が効いていて臨場感たっぷりでした。しかし残念なことに私たちのツアーは時間が限られているので最後まで楽しむことはできませんでした。これだけは本当に残念でした。



バスでホテルに戻り、Sちゃんのお友達のオーストリアから参加のSonjaと合流し、近く(と、フロントの青年に言われたらしいが・・・)
のレストラン「フィッシュ・マーケット」で食事をしてこの日は終わりました。

3日目
アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_1085431.jpg今日も観光ツアーです。
今日は昨日と違い、小さなバスが2台です。大きなバスでは通れないような狭い断崖の道をトコトコ上り、ミュア・ウッドの森に着きました。ただでさえ涼しいサンフランシスコなのに、ここでは軽いコートが必要です。それでもレッド・ウッドの森は美しく、森林浴を楽しみました。







アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_9353135.jpgさて、その後は・・・・・ナパ・バレーです。もちろんワインのテイスティングもあります。
最初のワイナリーでは5種類のワインをテイスティングし、ちょうど良いほろ酔い加減になった頃にランチとなりました。同行のS子さんは下戸なので、最初は私が代わりに飲んでいましたが、全部は、さすがの私でもちょっと、ムリ!!!



アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_9361199.jpg最後に訪れたワイナリーはとても景色が美しく、そこに植えられた葡萄の木のそばで頂くワインはまた格別な気がしました。
今日は、飲んでバスで寝て、飲んでバスで寝て、の繰り返しのような観光ツアーで、ちょっと微妙・・・・でしたが、まぁ、こんなのもありでしょう(笑)。

ホテルに帰り、早々とコンペティションのレジストレーションを済ませます。
今夜はCheri Holderさんからディナーのご招待を受けているのです。ホテルのレストランに行くともう皆さん、世界の有名ペインターさんたちもたくさん来ていらっしゃいます。私は生徒さん達といっしょなので最初はご遠慮するつもりでいたのですが、分け隔てなくご招待してくださり、本当に素晴らしい方だと思いました。お食事の最中も何かと気を使って下さり、そのホステスぶりも見事なものです。


4日目
今日はMariellaさんのワークショップを受けます。
彼女のデモはリヨンとオタワで見せていただきましたが、50分でポートレートを描いてしまうという素晴らしい早技の持ち主です。
ワークショップは9時からですが、8時には会場へ行って最前列の席を確保しました。
今回は場所がサンフランシスコと言うこともあってか、観光ツアーが充実していて、そのためかワークショップの人気はイマイチのようでしたが(笑)、この日の彼女のワークショップは早くから「満員御礼」のお知らせがありました。
日頃からポートレートを描いている私にとってはそんなに難しいものではありましたが、いつものオイルと違うのでまた新鮮な勉強ができました。最後にひとりひとり丁寧に手を入れて下さって、どんなレベルのどの人も皆さん満足されたことでしょう。
とても勉強になります。


アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_9395710.jpgそれを待ちながらブースのセットアップをしました。ここは消費税が8.5%とられるので、もちろんそれを支払わなければならないためちゃんと値段に上乗せしなくてはなりません。それでも慣れないコインでお釣りを出すのは厄介なので、「TAX INCL.」と表示し、消費税込み
で端数が出ない値段を探さなくてはなりません。厄介ですが、ここでちゃんとしておかないとあとでますます厄介になってしまいますから。
一緒にMariellaのワークショップを受けたSちゃんの手を借り、何とかブースもセットアップすることができました。
バンザーイ!!!

7時になるとオープニングセレモニーがあり、各国のペインターは国旗を持った代表のもとに集まります。しかしブースのほうも気になる私はそれどころではありません。ブースもプレ・オープンするのですから・・・・。

5日目
グランドオープニングです。
会場はたくさんの人であふれます。私のブースにもたくさんの方がいらしてくださいました。

コンペティションの結果も発表されているらしく、私の作品も二つともゴールドを頂いたと、他の人から知らされました。IPATのコンペティションはちょっと変わっていて、成績表でいうなれば「絶対評価」といったところでしょうか。それぞれのジュリーの合計点の平均点で賞が決まります。ですからその点数に達していれば何人でも受賞できるということなんです。
ジュリーも人間ですから好みがあり、最後に結果表をもらった時に「あー、なるほどね。」と感じることがありますけど。
ま、結果なんてどうでもいいんです。参加して評価を頂くというのは日本では経験できないことですから。
アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_942351.jpgアメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_9422344.jpg







実は今回受賞した片方の作品は昨年のリヨンのコンペティションのために描いたもので、例の大震災のせいでドタキャンし、そのまま作品は閉まってありました。まだどこにもお披露目していなかったので、今回思い切ってIPATに出すことにしました。そんな作品が受賞できたことは何かしら感慨深いものがあります。

11時半からのメンバーのランチョンもほどほどに、私は1時からデモをしなくてはなりません。ブースの方はO先生が応援に来てくださって
それと生徒さんにお任せしてデモに向かいました。
アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_9441573.jpg今回私のデモには2人のボランティアの方がお手伝いして下さいます。お1人はアメリカ在住のTさんという素敵な日本人のかたです。
今回のテーマは「Peacock feather with Luster」、カットブルーを使ったラスターの作品です。外国でのデモは何度もしているのですが
やはり最初はちょっと緊張します。でも今回は難しい質問がきてもTさんがいらっしゃるのでかなりリラックスしてできました。
結局40人ぐらいの方が集まって下さり、私は資料は30部弱しか作っていなかったので「申し訳ありませんが、日本人の方、あとで差し上げ
ますね。」とご遠慮していただきました。
もしこのデモに参加して下さった日本人の方でこのブログを読んで下さった方、そして「まだもらっていない。」というかたがいらしたらお知らせ下さいね。

お陰さまでブースに置いた「カットブルー」も良く売れて、すぐにソールド・アウトになってしまいました。こんなに売れるんだったらもっと用意しておけばよかったのに・・・と思っても後の祭りです。

夜はオークションディナーです。
会員の有志が自分の作品を寄付して、それがオークションで売られます。

アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_9461083.jpg私も今回はコラレンの円いBoxを寄付してあるので、どなたがいくらで落札されるのか楽しみにしておりましたが、結局私のデモをお手伝いしてくれたTさんが高値で落札して下さいました。
Tさんは日本のペインターのHさんの作品も落札され、お礼を言うと「絶対にアメリカ人には渡したくありませんでした。」とおっしゃられちょっと感動してしまいました。

次の日私のブースには「あなたの作品欲しかったのに、負けちゃったわ。」と何人かの方いらっしゃいました。有難いことです。

アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_9464750.jpgディナーのテーブルで偶然ご一緒した3人のアメリカ人のペインターさんたち。お歳を聞くと、なんと、84歳、89歳、92歳ということで、ビックリしました。皆さん、とてもお元気でお綺麗、しかも現役で今も描いていらっしゃるとか。話は盛り上がり、明日もまたご一緒しましょうとお別れしました。

この3人のおばあちゃんたち、89歳の運転で30分ほど離れた家に帰るそうです。


6日目
自分のデモが終わっているので、今日はちょっと気持ちに余裕ができました。それでも、いつもブースにいなければならないのはちょっと大変です。
時々生徒さん達に店番を替わってもらって、ちょっとだけ他のブースを見て歩きました。
フランス人のゲストアーティストのBeatriceが息子さんを同行していて、その子が時々私のブースに遊びに来ます。12歳だというTimotheeはかなりの美形で、優しいBeatriceに似て性格も良くとてもかわいい子です。私も人がいないときには一緒に折り紙をしたりしていました。私の隣は筆屋さん、その反対側は材料屋さんで、家族で来ています。おせんべいをあげたり、日本語の挨拶を教えたりと、また違った交流ができるるのも楽しいことです。

夜はガラ・ディナーです。みなさんオシャレをして会場の入口に並びます。会場に入るとビックリ!昨日の3人組のおばあちゃんたちが私たちの席を確保しておいてくれました。約束を忘れてなかったんですね。有難うございました。


アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_9503435.jpgパーティが始まるとオドロキのファッションショーです。Nancyが作ったという白磁のブラジャーのついた白いドレスとと白磁に美しい絵が描かれたキャミソール、それに白磁に美しい絵が描かれたベスト。


アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_95114100.jpgこんなこと思いつくなんて、それだけで脱帽です!!しかも美しいです!!!






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アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_9543527.jpg私は着物を着ていたので、一緒に写真に収まってほしいといろいろな方からリクエストされました。1人のおばあちゃんが写真を撮りながら「私は日本人形を持っているの」と言ったので、「私、そのお人形に似ている?」と聞いたら微妙な顔をしましたが(笑)。




アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_10112628.jpgパーティのお料理は、ビーフ、チキン、サーモンを事前にリクエストしてあります。が、付け合わせはだいたいがいつもおんなじでゴリゴリのニンジンとゴリゴリのアスパラガスかインゲン。ちょっと歯の弱い人には食べにくいと思います。
ところが、3人のおばあちゃんたち、お2人がチキンでしたが、92歳のおばあちゃんが牛肉のステーキを召しあがっているのには驚きでした。
「日本では刺身3切れあれば十分、ってお年頃よね。」と私たちはヒソヒソいいながらも、その食欲にはびっくり。
だからお元気なのでしょうね! やっぱり肉を食べなきゃ、肉食ですよ!!!
野菜ダイエットなんかしている場合ではないかも・・・・・。(笑)
こんなところでカルチャーショックを受けるとは思ってもみませんでした。


7日目
アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_9564194.jpg今日は最終日なので、朝からもう「お片付けモード」になっています。
コンペティションやエキシビジョンの会場も引き上げられた作品の隙間がチラホラと目立ち、何となく「祭りの後」的な寂しさが漂っています。



アメリカ/IPAT in サンフランシスコ_f0062031_9595956.jpg私たちも午後になったらブースを畳んで帰り支度をしなくてはなりません。
本当に忙しいコンベンションでしたが、まあ、初めてのブースとしては大成功だったと言えましょう。もちろん反省点は多々ありますが、ひとつのステップとして乗り越えられたと思います。
皆さんにお別れのご挨拶をして、そして再会を約束して、会場を後にしました。

8日目
いよいよ帰国です。
出発時の落ち込みはどこへやら、今回もたくさんの人に出逢い、よい思い出がたくさんできました。応援してくださる生徒さんたちや家族に感謝、感謝です。

しかし、湿気が無く爽やかで、ホテルの中はちょっと冷房が利きすぎて寒いくらいのサンフランシスコから真夏の日本への帰還は想像を絶するものがあったことは確かです。

帰国すると、次の目標に向かわなくてはなりません。
実はマスタークラブの展示会の共通テーマ作品がまだ仕上がっていません。
はぁ~。042.gif
頑張らなくては・・・・・。
by matsurika-art | 2012-08-28 10:04 | 海外のコンベンション

ポーセリンアート(上絵付け)に関するちょっとした話題、ささやかな日々の出来事などを気ままに綴っています。

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