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金沢へひとり旅

東京の桜が満開だった3月の末に一人旅をしてきました。
行き先は金沢です。
のんびりと美術館を回るという名目で一人で行くことに決めました。
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3月29日、まず朝の早い時間の飛行機で羽田から小松空港に飛びました。
公共の交通機関を使った旅行は本当に久しぶりです。
フライト時間はたったの1時間なので9時40分には小松空港に降り立っていました。

これから加賀市の九谷焼美術館に行くので、まず北陸本線に乗るために小松駅に行かなければなりません。
バスもありますが、どうしても10時15分発の電車に乗りたかったので私はタクシーで行くことにしました。

事前に九谷焼美術館に電話をしてアクセス方法を聞いたところ北陸本線の「大聖寺」という駅で降りたら歩いてすぐですよ、と言われましたが、その大聖寺という駅をネットで調べてみたらどうも無人駅らしく荷物を預けるコインロッカーも無さそうです。
一つ手前の「加賀温泉駅」という駅で降り、荷物をコインロッカーに預けてタクシーで行くことにしました。
加賀温泉駅はローカルな駅ですが、特急も停まる思ったより大きな駅で一応のものは揃っています。
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駅員さんにいろいろと質問すると若い駅員さんはとても親切に丁寧に教えてくれました。
美術館は加賀温泉駅からタクシーで15分くらいで到着しました。
公園の中にある、とても素敵な所です。
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当然のことながら作品の写真を撮るのはNGでしたが、そのほかの建物やお庭などは撮っても良いと言われました。
入館料は560円。観覧者は少なかったです。
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こじんまりした美術館ですが、青手の間、色絵・五彩の間、赤絵・金襴の間と別れていて、素晴らしい作品が展示されていました。
デジタルライブラリーもとても面白く、全国の美術館で所蔵する九谷焼の名品を高精度画質で見ることができます。
タッチパネルでバーチャル絵付け体験ができるので、しばし時を忘れて遊んでしまいました。
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二階では九谷の若い作家さんたちの作品が展示されており販売もしています。
一つ一つじっくりと眺めながら、気に入った盃を一つ購入させていただきました。
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苧野憲夫さんという作家さんの作品で、私の好きなブルーの釉薬にシルバーの小鳥が描かれているモダンなデザインです。
日本酒好きの私は盃やぐい飲みを買うのが好きですが、選ぶときには「この器で呑んだら美味しいだろうな~」という作品を選ぶことにしています。


となりには喫茶室「茶房古九谷」があり、美味しいお茶とお菓子を頂くことができます。
この日はお天気が良かったので私はテラス席を選びました。
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お煎茶と練り切りを選びましたが、二番茶と一緒にお干菓子も出てきたのが嬉しかったです。
もちろん器は九谷焼!
眺めも良く、気持ちの問い時間を過ごすことができました。
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すでにお昼時間を過ぎていてお腹も空きましたが、周りにランチができるようなお店はありません。
・・・・と、こんなことではないかと、私は羽田を発つ時に売店でサンドイッチを買っていたのでした。
今日は暖かいので美術館の前の公園のベンチで食べるサンドイッチはとても美味しかったです。

この後能美市にある九谷焼美術館に行こうかと思っていましたが、とても不便な所らしく週末でないとバスも無いことがわかり断念することにしました。
それではこのまま金沢に向かいましょう。

時間はたっぷりあるので、無人駅の大聖寺駅まで10分ほどぶらぶらと歩き、そこから各駅停車で加賀温泉駅まで戻ることにします。
お天気もいいし、歩くのも気持ちがいい。
駅前には「古九谷発祥の地」という石碑が建っています。
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と、駅の隣にアパホテルがあるではないですか!
ここの大聖寺駅、今は寂れた無人駅ですが以前は特急も停まる賑やかな駅だったらしいです。
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駅のホームの植え込みには松尾芭蕉の句碑が建っています。
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大聖寺駅から加賀温泉駅までは各駅停車一駅で4分ほど。
SUICAは使えますが、カードをタッチするところが見たこともないつくりになっていて面白い。
コインロッカーから荷物を取り出しここで特急に乗り換えるわけですが、乗り換える特急列車が遅れています。
でも、別に急ぐ旅ではないし余裕、余裕。
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加賀温泉駅から金沢駅までは30分もかかりませんでした。
やっと着いた金沢駅。おもてなしドームと鼓門が出迎えてくれました。
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金沢駅のみやげ物屋で偶然目にした地ビール「KANAZAWA LAGAR」、これを買わないという選択肢は私にはありません。

ホテルにチェックインし、部屋に入りビールで喉を潤す・・・・極楽、極楽・・・・。
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今夜は予約していた日本料理レストランで加賀料理を頂きました。
のどぐろの塩焼きは絶品でした。もちろん日本酒も。
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2日目
朝から良い天気で、今日は暑くなりそうです。

今日は金沢市の美術館を回ります。
21世紀美術館の有名なスイミングプールプールの入場はコロナのために予約が必要になっており、一週間前の午前9時からwebで予約開始なのですがすぐに埋まってしまいます。
私は頑張って予約をとりました。10時の予約になっています。
ホテルで早めの朝食をとり、まず尾山神社に行き御朱印をいただきました。
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金沢公園を抜け21世紀美術館に到着したのはちょうど午前10時でしたが、チケットを買う人の列があまりにも長いのにはびっくりしました。春休みともあってか若いカップルや家族連れでごった返しています。
私の予約した地下プールのチケットは10時から10時50分に入らなくてななりません。間に合うかちょっと不安になりましたが、思ったより列はどんどん進んでいきます。
良かった~。

そしてここを訪れる人がコロナ前は必ず見たというスイミングプール。
アルゼンチンの現代作家レアンドロ・エルリッヒの作品であるこのプールは地下から見るとまるで自分がプールの中に入っているように水面が見えます。
自撮りではうまく撮れないので、近くにいた女の子に頼んで写真を撮ってもらいました。
お天気が良かったせいもあって水面の影がチラチラと映って、期待以上でした。
このプールは上から見ても面白いのです。
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その他のコレクションはチケットを買わなくても無料スペースから鑑賞・体験することができます。
色のパネルを使ったカラーアクティビティハウスは黄色のパネルと青のパネルが重なったところが緑になったり、赤のパネルと青のパネルが重なったところが紫になったりと、子供を連れてきたら面白がるに違いありません。
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友禅の壁画も綺麗でしたし、コレクション展BLUE もなかなか面白いものでした。
あっちへ行ったりこっちへ行ったり、あっちをまた見たりとかなりの時間を費やしてしまいました。
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お昼は美術館のレストランで地元の食材を使った前菜と菜の花のパスタを頂きました。写真はありませんがなかなか美味しゅうございました。
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そのあとは石浦神社で御朱印を頂き、石川県立美術館に行くことにしました。
実は2年前に東京にあった国立工芸館が金沢に移転されたので行ってみたかったのですがあいにく展示替えの閉館中で、しかも次の展示は先日東京の汐留で見た展示会なのです。
残念残念。でも建物だけでもと思い写真を撮ってまいりました。
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石川県立美術館では企画展は何もやっておらず常設展の「花鳥画の世界」という地味~な展示のみでした。
どこの美術館もちょうど四月からの展示替えの期間になっているので本当に残念でした。

お向かいの金澤神社で御朱印を頂き、気を取り直して「KAMU KANAZAWA」に行くことにしました。
「MAMU KANAZAWA」は最近できた現代アートの美術館なのでガイドブックにはまだ載っていませんが、私は金沢観光のyoutubeを見て知りました。
とても小さな美術館ですが、流石にアンテナの高い若者たちで混んでいました。
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狭い階段を上ったり下りたりして鑑賞します。
ここにもレアンドロ・エルリッヒの作品が展示されています。
これもだまし絵のような効果で、果てしなく長いトンネルに自分がいるように見えます。
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そして一昨年から昨年にかけて日本中で開催された展覧会「和功絶佳」にも参加されていた陶芸の桑田卓郎さんの作品もたくさん展示されています。
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この「KAMU」は全部で4か所あるのですが、老体はもうここでギブアップです。
バスに乗ってホテルに帰ることにしました。
バスで駅に着くとまたおみやげ物屋を覗き、お土産も買いました。
ホテルに戻り少し休んで「さて、今夜は何を食べようか・・・・?」と考え、ネットで検索してみようと眼鏡を探すのですが見当たりません。
あれ・・・?バスを降りるまではあったはず・・・・そのあとは?
もしかしたらさっき買い物をしたときに置いてきてしまったのかもしれません。
さっきのお店に戻ると「警備員室に届けました」とのこと。「すぐに気が付いてお客さんを探したのですが見つからなくて・・・・」と申し訳なさそうに言われてしまいました。
いえいえ、こちらが悪いのにご親切に有難うございました。

眼鏡も無事に戻ったし、今夜は待望のお寿司にいたしましょう!美味しい日本酒も一緒に!
お昼にガッツリ食べてしまったのであまりお腹は空いていませんが、金沢に来たらお寿司を食べなくては!!!
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今日は16,322歩も歩いてしまいました。
因みに、この日は金沢に桜の開花宣言が出されました。東京より8日遅かったんですね。
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3日目

今日は雨が降っています。
そういえば北陸は雨が多いので「弁当忘れても傘忘れるなというくらいだ。」とタクシーの運転手さんが言っていました。

昨日、一昨日と忙しく動き回ったので今日はゆっくり過ごすことにしました。
ちょっぴり朝寝坊をして、ゆっくりとお風呂に入り、NHKで朝ドラをみてからゆっくりと朝食に行きました。
ホテルの部屋は23階なので窓の下には金沢の街が一望できます。

部屋でまったりとくつろいで12時にチェックアウトすると、ホテルに荷物を預かってもらい、これから行くところがあります。

バスに乗り有名な近江町市場に向かいます。そこで「のどぐろひつまぶし」を食べなくては。

市場はもとても広くて、海産物や野菜や果物だけでなくお花屋さんや衣料品店もあり、ここだけで生活に必要なものは全部揃ってしまうのではないでしょうか。
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いろいろ買いたくなるけれどもう荷物は増やしたくありません。だって日本酒を2本も買ってしまったのですから、すでに重い!
食べ物屋さんもたくさんあって、目的のお店を探すのも大変でした。
私は普段から名古屋の「ひつまぶし」も「ただのうな重でいいじゃない」と思っているほうなので、
「のどぐろひつまぶし?、なにもそんな食べ方しなくても」、と最初は思いましたがYoutubeで食べているのを見てどうしても食べたくなってしまったのです。

のどぐろが並んで、ウニが中央にのせてありいくらも金箔まで散らばっています。
ご親切にも食べ方の説明書きまで用意されています。わかりやすくて親切です。
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食べ終わって外に出ると雨もやんでいました。
ぶらぶらと散歩をしてホテルに荷物を取りに行き、駅から空港バスに乗ります。
鼓門の下を通る時「また来るね」と小さく声に出しました。
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小松空港からの帰りの飛行機は、アップグレードポイントが残っていたのでプレミアムクラスにアップグレードしたら夕食に綺麗なちらし寿司が出ました。
あまり綺麗なので写真を撮ったつもりが、残っていませんでした。残念。

久々の一人旅はお天気にも何とか恵まれたし、勝手に動き回って、夫の嫌いな生魚をひとりで心行くまで食べて、満足満足の旅でした。




by matsurika-art | 2022-04-05 23:21 | 日記