2022年 04月 05日
金沢へひとり旅
東京の桜が満開だった3月の末に一人旅をしてきました。
行き先は金沢です。
のんびりと美術館を回るという名目で一人で行くことに決めました。
3月29日、まず朝の早い時間の飛行機で羽田から小松空港に飛びました。
公共の交通機関を使った旅行は本当に久しぶりです。
フライト時間はたったの1時間なので9時40分には小松空港に降り立っていました。
これから加賀市の九谷焼美術館に行くので、まず北陸本線に乗るために小松駅に行かなければなりません。
バスもありますが、どうしても10時15分発の電車に乗りたかったので私はタクシーで行くことにしました。
事前に九谷焼美術館に電話をしてアクセス方法を聞いたところ北陸本線の「大聖寺」という駅で降りたら歩いてすぐですよ、と言われましたが、その大聖寺という駅をネットで調べてみたらどうも無人駅らしく荷物を預けるコインロッカーも無さそうです。
一つ手前の「加賀温泉駅」という駅で降り、荷物をコインロッカーに預けてタクシーで行くことにしました。
加賀温泉駅はローカルな駅ですが、特急も停まる思ったより大きな駅で一応のものは揃っています。
駅員さんにいろいろと質問すると若い駅員さんはとても親切に丁寧に教えてくれました。
美術館は加賀温泉駅からタクシーで15分くらいで到着しました。
公園の中にある、とても素敵な所です。
当然のことながら作品の写真を撮るのはNGでしたが、そのほかの建物やお庭などは撮っても良いと言われました。
入館料は560円。観覧者は少なかったです。
こじんまりした美術館ですが、青手の間、色絵・五彩の間、赤絵・金襴の間と別れていて、素晴らしい作品が展示されていました。
デジタルライブラリーもとても面白く、全国の美術館で所蔵する九谷焼の名品を高精度画質で見ることができます。
タッチパネルでバーチャル絵付け体験ができるので、しばし時を忘れて遊んでしまいました。
二階では九谷の若い作家さんたちの作品が展示されており販売もしています。
一つ一つじっくりと眺めながら、気に入った盃を一つ購入させていただきました。
苧野憲夫さんという作家さんの作品で、私の好きなブルーの釉薬にシルバーの小鳥が描かれているモダンなデザインです。
日本酒好きの私は盃やぐい飲みを買うのが好きですが、選ぶときには「この器で呑んだら美味しいだろうな~」という作品を選ぶことにしています。
となりには喫茶室「茶房古九谷」があり、美味しいお茶とお菓子を頂くことができます。
この日はお天気が良かったので私はテラス席を選びました。
お煎茶と練り切りを選びましたが、二番茶と一緒にお干菓子も出てきたのが嬉しかったです。
もちろん器は九谷焼!
眺めも良く、気持ちの問い時間を過ごすことができました。
すでにお昼時間を過ぎていてお腹も空きましたが、周りにランチができるようなお店はありません。
・・・・と、こんなことではないかと、私は羽田を発つ時に売店でサンドイッチを買っていたのでした。
今日は暖かいので美術館の前の公園のベンチで食べるサンドイッチはとても美味しかったです。
この後能美市にある九谷焼美術館に行こうかと思っていましたが、とても不便な所らしく週末でないとバスも無いことがわかり断念することにしました。
それではこのまま金沢に向かいましょう。
時間はたっぷりあるので、無人駅の大聖寺駅まで10分ほどぶらぶらと歩き、そこから各駅停車で加賀温泉駅まで戻ることにします。
お天気もいいし、歩くのも気持ちがいい。
駅前には「古九谷発祥の地」という石碑が建っています。
と、駅の隣にアパホテルがあるではないですか!
ここの大聖寺駅、今は寂れた無人駅ですが以前は特急も停まる賑やかな駅だったらしいです。
駅のホームの植え込みには松尾芭蕉の句碑が建っています。
大聖寺駅から加賀温泉駅までは各駅停車一駅で4分ほど。
SUICAは使えますが、カードをタッチするところが見たこともないつくりになっていて面白い。
コインロッカーから荷物を取り出しここで特急に乗り換えるわけですが、乗り換える特急列車が遅れています。
でも、別に急ぐ旅ではないし余裕、余裕。
加賀温泉駅から金沢駅までは30分もかかりませんでした。
やっと着いた金沢駅。おもてなしドームと鼓門が出迎えてくれました。
金沢駅のみやげ物屋で偶然目にした地ビール「KANAZAWA LAGAR」、これを買わないという選択肢は私にはありません。
ホテルにチェックインし、部屋に入りビールで喉を潤す・・・・極楽、極楽・・・・。
今夜は予約していた日本料理レストランで加賀料理を頂きました。
のどぐろの塩焼きは絶品でした。もちろん日本酒も。
2日目
朝から良い天気で、今日は暑くなりそうです。
今日は金沢市の美術館を回ります。
21世紀美術館の有名なスイミングプールプールの入場はコロナのために予約が必要になっており、一週間前の午前9時からwebで予約開始なのですがすぐに埋まってしまいます。
私は頑張って予約をとりました。10時の予約になっています。
ホテルで早めの朝食をとり、まず尾山神社に行き御朱印をいただきました。
金沢公園を抜け21世紀美術館に到着したのはちょうど午前10時でしたが、チケットを買う人の列があまりにも長いのにはびっくりしました。春休みともあってか若いカップルや家族連れでごった返しています。
私の予約した地下プールのチケットは10時から10時50分に入らなくてななりません。間に合うかちょっと不安になりましたが、思ったより列はどんどん進んでいきます。
良かった~。
そしてここを訪れる人がコロナ前は必ず見たというスイミングプール。
アルゼンチンの現代作家レアンドロ・エルリッヒの作品であるこのプールは地下から見るとまるで自分がプールの中に入っているように水面が見えます。
自撮りではうまく撮れないので、近くにいた女の子に頼んで写真を撮ってもらいました。
お天気が良かったせいもあって水面の影がチラチラと映って、期待以上でした。
このプールは上から見ても面白いのです。
その他のコレクションはチケットを買わなくても無料スペースから鑑賞・体験することができます。
色のパネルを使ったカラーアクティビティハウスは黄色のパネルと青のパネルが重なったところが緑になったり、赤のパネルと青のパネルが重なったところが紫になったりと、子供を連れてきたら面白がるに違いありません。
友禅の壁画も綺麗でしたし、コレクション展BLUE もなかなか面白いものでした。
あっちへ行ったりこっちへ行ったり、あっちをまた見たりとかなりの時間を費やしてしまいました。
お昼は美術館のレストランで地元の食材を使った前菜と菜の花のパスタを頂きました。写真はありませんがなかなか美味しゅうございました。
そのあとは石浦神社で御朱印を頂き、石川県立美術館に行くことにしました。
実は2年前に東京にあった国立工芸館が金沢に移転されたので行ってみたかったのですがあいにく展示替えの閉館中で、しかも次の展示は先日東京の汐留で見た展示会なのです。
残念残念。でも建物だけでもと思い写真を撮ってまいりました。
石川県立美術館では企画展は何もやっておらず常設展の「花鳥画の世界」という地味~な展示のみでした。
どこの美術館もちょうど四月からの展示替えの期間になっているので本当に残念でした。
お向かいの金澤神社で御朱印を頂き、気を取り直して「KAMU KANAZAWA」に行くことにしました。
「MAMU KANAZAWA」は最近できた現代アートの美術館なのでガイドブックにはまだ載っていませんが、私は金沢観光のyoutubeを見て知りました。
とても小さな美術館ですが、流石にアンテナの高い若者たちで混んでいました。
狭い階段を上ったり下りたりして鑑賞します。
ここにもレアンドロ・エルリッヒの作品が展示されています。
これもだまし絵のような効果で、果てしなく長いトンネルに自分がいるように見えます。
そして一昨年から昨年にかけて日本中で開催された展覧会「和功絶佳」にも参加されていた陶芸の桑田卓郎さんの作品もたくさん展示されています。
この「KAMU」は全部で4か所あるのですが、老体はもうここでギブアップです。
バスに乗ってホテルに帰ることにしました。
バスで駅に着くとまたおみやげ物屋を覗き、お土産も買いました。
ホテルに戻り少し休んで「さて、今夜は何を食べようか・・・・?」と考え、ネットで検索してみようと眼鏡を探すのですが見当たりません。
あれ・・・?バスを降りるまではあったはず・・・・そのあとは?
もしかしたらさっき買い物をしたときに置いてきてしまったのかもしれません。
さっきのお店に戻ると「警備員室に届けました」とのこと。「すぐに気が付いてお客さんを探したのですが見つからなくて・・・・」と申し訳なさそうに言われてしまいました。
いえいえ、こちらが悪いのにご親切に有難うございました。
眼鏡も無事に戻ったし、今夜は待望のお寿司にいたしましょう!美味しい日本酒も一緒に!
お昼にガッツリ食べてしまったのであまりお腹は空いていませんが、金沢に来たらお寿司を食べなくては!!!
今日は16,322歩も歩いてしまいました。
因みに、この日は金沢に桜の開花宣言が出されました。東京より8日遅かったんですね。
3日目
今日は雨が降っています。
そういえば北陸は雨が多いので「弁当忘れても傘忘れるなというくらいだ。」とタクシーの運転手さんが言っていました。
昨日、一昨日と忙しく動き回ったので今日はゆっくり過ごすことにしました。
ちょっぴり朝寝坊をして、ゆっくりとお風呂に入り、NHKで朝ドラをみてからゆっくりと朝食に行きました。
ホテルの部屋は23階なので窓の下には金沢の街が一望できます。
部屋でまったりとくつろいで12時にチェックアウトすると、ホテルに荷物を預かってもらい、これから行くところがあります。
バスに乗り有名な近江町市場に向かいます。そこで「のどぐろひつまぶし」を食べなくては。
市場はもとても広くて、海産物や野菜や果物だけでなくお花屋さんや衣料品店もあり、ここだけで生活に必要なものは全部揃ってしまうのではないでしょうか。
いろいろ買いたくなるけれどもう荷物は増やしたくありません。だって日本酒を2本も買ってしまったのですから、すでに重い!
食べ物屋さんもたくさんあって、目的のお店を探すのも大変でした。
私は普段から名古屋の「ひつまぶし」も「ただのうな重でいいじゃない」と思っているほうなので、
「のどぐろひつまぶし?、なにもそんな食べ方しなくても」、と最初は思いましたがYoutubeで食べているのを見てどうしても食べたくなってしまったのです。
のどぐろが並んで、ウニが中央にのせてありいくらも金箔まで散らばっています。
ご親切にも食べ方の説明書きまで用意されています。わかりやすくて親切です。
食べ終わって外に出ると雨もやんでいました。
ぶらぶらと散歩をしてホテルに荷物を取りに行き、駅から空港バスに乗ります。
鼓門の下を通る時「また来るね」と小さく声に出しました。
小松空港からの帰りの飛行機は、アップグレードポイントが残っていたのでプレミアムクラスにアップグレードしたら夕食に綺麗なちらし寿司が出ました。
あまり綺麗なので写真を撮ったつもりが、残っていませんでした。残念。
久々の一人旅はお天気にも何とか恵まれたし、勝手に動き回って、夫の嫌いな生魚をひとりで心行くまで食べて、満足満足の旅でした。
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by matsurika-art
| 2022-04-05 23:21
| 日記
2022年 03月 19日
似非(エセ)金継ぎのその後
以前にお話しした、盛りを使った金継ぎらしきもののその後のお話です。
結果を言うと・・・・あまりうまくいきませんでした。
やはり似非金継ぎだと大きなものは無理だということがわかりました。
大きなパーツを2つくっつけたまでは良かったのですが、3つめをくっつけた時に歪んでしまいました。
3つめは縁の部分だったので、どうしても重さで歪んでしまいました。
当たり前です、漆ではなく盛り剤なのですから
。

歪んで隙間が開いてしまったところを盛り剤で固め、焼成して焼縮んだところを再度盛りなおして・・・・と一応の努力はしたのですが・・・。
パーツを失くしてしまったところも盛り剤で再建しました。
で、こんな具合になりました。
何だか、下手な医者がやった外科手術みたいですね。
ケロイド状態になっちゃってる。
かなりモタモタしていますが、でも使おうと思えばもちろん使えます。
しばらくはお教室に置いて生徒さんたちに笑ってもらおうかと思います。
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by matsurika-art
| 2022-03-19 22:31
| 絵付けに関すること
2022年 03月 05日
弱気になった話
私は体力にも健康にも運動神経にも自信があった・・・・・・・いや、ありました。
歳なんてただの数、くらいにしか思えませんでした。
だから去年2歳違いの妹がクロスバイクを始めて、一緒に乗らないかと誘われたときは、何の抵抗もなく「OK」と言ったものです。
私の故郷の土浦市には「つくばリンリンロード」という、筑波山に向かって走る平坦なサイクリング専用の道路が整備されていて、全国から自転車愛好家が集うらしいのです。
そして自転車好きの甥っ子に一緒に自転車屋さんをまわりながら自転車を選んでもらい、注文した自転車が来て妹といざ初乗り!
ママチャリは普段から乗り慣れているけれど、これはママチャリではない。かっこいい~!
それに甥っ子がサドルの高さを調節してくれているので、普段乗っているママチャリと違い両足がベタっと地面につくことはないのです。
季節は九月の下旬なので、暑くもなく寒くもなく、稲が刈り取られた田んぼの中の道を走るのはとても気持ちがいいものです。
今日は手始めなので一時間くらい走ってUターンして、途中休憩所に寄ろうとして・・・・・自分が今何に乗っているのか一瞬忘れてしまい・・・・・・
いつものママチャリのように片足を前から上げて降りようとしたら・・・・・足がひっかかって・・・・転倒してしまいました。
ガーン!!!
両手首が痛くなりましたが何とか家に帰りつき、「捻挫だよな~」とは思っても今日は祭日なので病院は開いていません。救急車を呼ぶほどではないし・・・
と妹が懇意にしている整骨院に電話をすると、開いているとのこと。「ラッキー」と思い早速診察を受けに行きました。
やはり「ねん挫ですね」と言われ、シップをしてもらい伸びない包帯でぐるぐる巻きにされました。
ただの捻挫なのに、何と大げさな・・・・。そうそう、まえに足首を捻挫した時はサポーターをしていたら2,3週間で治ったのを思い出しました。
東京の家に帰り「捻挫だからね~、すぐに治るよね。」なんて夫と能天気なことを言っておりました。
しかし両手というのは不便なものです。家事を満足にできないどころかトイレに行ってパンツの上げ下ろしも大変なのです。
家事は夫に協力してもらいながら2週間、3週間・・・・・・でも、なんか治りが遅いような・・・・・まだ痛いし・・・・。
そして、思い切って超激混みの整形外科に行ってみることにしました。
CTを撮ると先生は「骨折してますね。左手はほぼ治っていますが右手はもう少しかかりそうです。それにしても変なふうにくっつかなくて良かったですね。」と言われてしまいました。
「骨折か~、足首を捻挫した時のほうが痛かったのに。」なんて思っても仕方がありません。
ただのねん挫だと思っていたからいつも通りにお稽古もしていたし、自分でも作品を描いていました。
今は右手の骨もくっつきましたが、痛みが残っているのでまだリハビリ中です。
それにしても、自転車で転んだくらいで骨折してしまった私、情けない・・・・・。
みんなには「年寄りの冷や水」とか言われてしまうし、嫌でも自分の歳を意識させられる今日この頃です。
そんなわけで、かかとの高いハイヒールも捨てました。
考えたらこの歳て転んで骨折でもしたらみんなの笑いものになります。
悲しいけど・・・・・歳には勝てないということが嫌というほど分かりましたから。
昔は駅の階段をハイヒールで駆け上がっていた私。
今は手すりにつかまりながら階段を上がる私。
老人の怪我は命取りになりますから、気を付けましょう。
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by matsurika-art
| 2022-03-05 23:48
| 日記
2022年 02月 21日
美術館のハシゴ
三回目のコロナウィルスワクチン接種も済んだし、今日は美術館巡りをしてきました。
今は誰も誘えないので一人で、まずはパナソニック汐留美術館で開催中の「未来へつなぐ陶芸 伝統工芸のチカラ 展」へ。
残念ながら撮影禁止だったので写真は撮れませんでしたが、日本工芸会陶芸部の50周年を記念した展覧会なので、歴代の人間国宝作品をはじめとする各窯業地の代表的な技法や作品が展示されていて圧巻でした。
若い作家さんでは光器(蛍焼)で有名な新里明士さんや、九谷赤絵細描画で有名な見附正康さんの作品が展示されていて、特に見附さんの作品は今まで私が見た作品の中では飛び切り素晴らしい作品で度肝を抜かれたという感じでした。
3月21日まで開催していますが、今は予約制なのでHPから予約して行った方が良いでしょう。
一度に入れる人数が少ないのでじっくりと自分のペースで見ることができます。
汐留から地下鉄大江戸線で六本木に向かい、国立新美術館で開催中の「メトロポリタン美術館展」へ行きました。
こちらは予約が必要ありませんが、チケットを買うときに入場する時間を指定します。
当然ながらここも撮影禁止ですが、人は思ったより多いと思いました。
ミュージアムショップの片隅に見慣れない機械が置いてあります。「プリクラ?」と思いきや、「なりきり絵画」とかいって、自分の顔が絵画の中の人の顔になり替わるというフェイスチェンジャーで何だか面白そうなものです。
写真に撮った自分の顔がラトゥールの「女占い師」という絵画の登場人物の顔に合成され、その合成画像はその場で自分のスマホにダウンロードできます。
私の前の人たちがすました顔で撮ると違和感なく合成されるので、私はわざと大口開けて写真をとりました。
面白い合成写真になりました。
お腹も空いたので何か食べたいと思い3階にあるポールボキューズのレストランに行ってみました。
いつもは長蛇の列なのに時間が遅いせいかコロナのせいなのか並ばずに入れました。
せっかくのフランス料理にはやはりワインが欠かせません。・・・・なんちゃって!
ゆっくり遅めのランチを頂くと・・・ワインも効いて・・・・・・
そのあとに行こうと思っていたサントリー美術館の「正倉院宝物」展は次回にすることにして、今日はここまで、でした。
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by matsurika-art
| 2022-02-21 22:40
| 展示会/展覧会のこと
2022年 02月 11日
似非(エセ)金継ぎの話し
洗っているときとか、移動させるときとか、つるっと手から滑り落ちてしまったり。
でも、気が付いたら最近では全く食器を割らなくなりました。
たぶん日ごろから食器を扱うようになったので、無意識に陶磁器に対する力の入れ具合とかが身についてきたのでしょう。
ところが最近では夫がよく割ってくれます。
私が絵付けを習い始めた頃に描いた実用的な小さなサラダボール。練習のつもりで5枚も描いて、使い勝手が良かったので普段使いにしていましたが、気が付いたら3枚しか残っていないのです。
その他もいろいろと。
「あれ?ないなぁ・・・・」と思うと、私に黙って袋に入れて燃えないゴミの中に入っていたりします。
最近では九谷絵の具で描いたお皿。
「割ったの!?」というと「割れた!」と言うのです。
文句言ってもお皿がもとに戻るわけではないので無駄な争いはやめることにしました。
で、あの方法で修理してみることにしました。
これは以前陶芸を習っていたFにもらった手作りの小さな器。
中に描かれたゆるーい感じのうさぎも私は気に入って、ぐい吞みとして使っていました。(お酒がたくさん入ります)
が、何をしたわけでもないのに、経年劣化とでもいうのでしょうか、だんだんヒビが入って縁が少し欠けてしまいました。
Fは「捨てて」というのですが、なにしろ私のお気に入りなもので、エセ金継ぎで修理してみました。
上絵付で使うノンピングオフという強い盛り剤でヒビを埋め、縁の欠けたところは何度もノンピングオフを重ねて何度も低温で焼き、その上に金彩をしたのです。
ちょっと味のある器に生まれ変わりました。
九谷のお皿は4つのパーツに分かれてしまい細かいかけらは残っていないのですが、ちょっと遊んでみようと思います。
大きな二つは何とかくっつきましたが、そのあとのかけらはちょっと歪んでくっついてしまいました。
仕方ありません、盛り剤なのですからそんなにうまくつくわけがありません。
このあとはどうなるか・・・・・。
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by matsurika-art
| 2022-02-11 00:08
| 絵付けに関すること